研究内容
研究室のテーマ
「次世代の医薬品創出~天然物を作る酵素遺伝子を用い、新しい化合物の合成方法を確立する~」
「次世代の医薬品創出~天然物を作る酵素遺伝子を用い、新しい化合物の合成方法を確立する~」
2018年10月
薬学部3年生向け研究室紹介(学生作成)
薬学部3年生向け研究室紹介(学生作成)
研究の背景
人類が初めて手にした抗生物質であるペニシリンは、人々を感染症から守り、それが発見されるまでは考えられないような膨大な数の生命を救ってきました。今後もガンあるいは新興感染症などに対してさらに多くの効果的な医薬品が必要となることは間違いありません。しかしながら、ペニシリンのように手に入れやすい薬は既に取り尽くされ、今までのように見つけ出すことが難しくなっています。そのため、様々な生物の遺伝子が解読され、その情報を活用して新しい薬を見つけ出すことが期待されています。
研究の目標
この研究は、新しい抗ガン剤や新興感染症あるいは患者数の少ない難病治療薬などの薬を効率的に発見し、さらに安い価格で国民に提供することを目的としています。
研究の特色
ペニシリンのように、多くの薬は生物が作り出すものです。つまり、生物が持つ遺伝子が作ると言ってもよいでしょう。「遺伝子の解読の結果から新しく見つけられた遺伝子を使って薬を開発する」、この技術を確立することができれば、これまでに手に入れることが困難であった物質、例えば海に生息する生物などが持っている物質を簡単に得ることができ、薬として使えるようになるでしょう。
将来的に期待される効果や応用分野
薬の発見は、人類の健康に大きく貢献するのみならず、日本国内の製薬・発酵化学産業を成長させ、多くの利益をもたらしてきました。今日、遺伝子解読プロジェクトにより莫大な数の遺伝子情報が得られています。その情報を戦略的に用い革新的技術へと導くこと、また世界規模で急速に進行している創薬プロジェクトにおいて競り勝つことが企業レベルとしてではなく国家としての至上命題であり、我が国が繁栄するための一つの道となるでしょう。
キーワード: くすりをつくる、ケミカルバイオロジー; 天然物化学; 生合成工学
キーワード: くすりをつくる、ケミカルバイオロジー; 天然物化学; 生合成工学